モンスターファーム
『モンスターファーム』とは、1997年7月24日にテクモから発売されたプレイステーション用のゲームソフト。略称はMF1。ジャンルは育成シミュレーションゲーム。モンスターファームシリーズの初代作品。70万本以上の売り上げを記録した。1998年11月29日にはThe Best版が発売されている。プレイステーション2用の同名のソフト(シリーズ3作目)も存在する。
概要
プレイヤーはモンスターを育てるブリーダーとなり、助手のホリィとともにモンスターに仕事や修行をさせたり大会に出場させたりして育成する。最終的に四大大会(ディスク・オブ・ゴールド杯、オールスター・バトル杯、マスターズ・オブ・ブリーディング杯、グレート・モンスターズ杯の4つ)全てにおいて優勝してブリーダーが名人位という称号を得ることでエンディングに到達することができる。しかしその後も半永久的にゲームは続いていく。運営資金が尽きるとゲームオーバーとなってしまう。育てたモンスター同士で2人で対戦することもできる。
この作品の最大の特徴は、育てるモンスターを音楽CD(またはプレイステーションやセガサターンのゲームディスク、パソコン用のCD-ROMなど)から誕生させることができるという点である(円盤石再生)。 モンスターの中には非常に少数のディスクからしか出現しないレアモンスターも存在し、全215種類のモンスターの図鑑を全て揃えるには邦楽、洋楽からマイ ナーなゲームソフトやそのサウンドトラックにいたるまであらゆるジャンルのCDやゲームディスクなどを入手する必要がある。当然ながら、中には数が少ない などで入手困難なディスクもあり、その事がよりレアモンスターの希少価値を高めている。なお全種類のモンスターを入手し、図鑑のコンプリートを達成しても 特に褒美などはない。
ゲームの流れ
プレイヤー(ブリーダー)はまずモンスターを入手しなければならない。前述のように音楽CDなどからモンスターを誕生させるのが基本となる。ただし 一部のモンスターは一定の条件をクリアするまでディスクから取り出すことができない。ほかにもモンスター市場で無料でモンスターをもらうこともでき(ただ し市場で入手できるのはディノ、ライガー、スエゾーという3種類モンスターに限られる)、すでに育てたモンスター同士を合体させて新しいモンスターをつく り出すこともできる。
モンスターを入手したらモンスターを連れてファームに行き、そこで仕事や修行をして能力値を上げたりしてモンスターを育てることになる。仕事や修行をさせ続けているとモンスターに疲労やストレスが蓄積されていくのでときどき休養させる必要がある。
モンスターの寿命は限られているので(通常は4年程度)、普通に育成していれば全ての能力値を最大まで上げることはできない。そこでどの能力を優先的に伸ばしてやるかを計画しながら育成しなければならない。
前述のように四大大会制覇がこのゲームの一応の目的であるが、1体のモンスターで四大大会の全てを制覇する必要はなく、例えば4体のモンスターで1大会ずつを制してもエンディングとなる。
市長になれるゲーム
登場人物
- ホリィ
- プレイヤーの助手となる少女。年齢は不詳だがアニメ版では14 - 16歳とされる。
- またモンスターファームの女の子が年を取らないのは雑誌のQ&Aによるとモンスターファームの隣にある女の子ファームで作られたクローンとの事である。
- テスカ
- ホリィの師匠。ときどきプレイヤーにアドバイスをくれる。
- カルナボ
- 探検家。モンスターを探検に連れていかないかと誘ってくる。フルネームはサー・トーマス・カルナボ。FIMBAの権威者でもあり、「モンスターと人間はともだち」という信念を持っている。隠しモンスター「マジン」の入手に大きく関わってくる。
モンスターのパラメータ
- 基本能力値
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以下の6つの能力値はバトルに関するパラメータで仕事や修行によって高めることができる。
- ライフ いわやるヒットポイントに相当する概念。バトル中にゼロになるとKO負けとなる。
- ちから ちから系の技の攻撃力に影響する。
- 丈夫さ 相手の技に対する防御力。
- 命中 自分の技を命中させることのできる確率に影響する。
- 回避 相手の技を回避することのできる確率に影響する。
- かしこさ かしこさ系の技の攻撃力に影響する。
- 忠誠度
- モンスターがどれだけブリーダーになついているかを示す値。初期値は0で育てるにつれてだんだん上がっていく。最大値は200だが、画面上では100までしか表示されない。正確には忠誠度は甘え度と恐れ度という2つの隠しパラメータの和となっている(甘え度、恐れ度の最大値がそれぞれ100)。
- 恐れ度の高さは仕事や修行の成功確率やそのときの能力の上昇率などに影響する。
- カララギマンゴーやつづらそさそり粉などのアイテムをあたえると忠誠度を高めることができる。
- またアイテムの風ブエ(風ダイコ)を持っていると月の頭に甘え度(恐れ度)が上昇するようになる。
- 育成方針
- 前述の甘え度と恐れ度の比によって、「超溺愛」「溺愛」「やさしい」「ふつう」「きびしい」「スパルタ」「超スパルタ」の7段階で表示される。育 成方針が溺愛寄りだとモンスターが仕事を失敗しやすくなり、能力も上がりにくくなる。スパルタ寄りだとモンスターのストレスが貯まりやすくなり、寿命も 減ってしまう。
- アイテムのアルタケーキを与えると甘え度が上がって恐れ度が下がるので育成方針が溺愛よりになり、ホッカイマムシを与えるとその逆となる。
- 疲労度
- 隠しパラメータでありステータス画面上には表示されないが、週のはじめのホリィの台詞やファームを歩き回るモンスターの様子によってある程度は判別できる。仕事や修行、探検、大会出場によって蓄積され、休養やアイテムの香り餅によって解消される。
- アイテムのだんろ石を持っていると月の頭に疲労が少し減少する。
- ストレス
- 隠しパラメータでありステータス画面上には表示されないが、ある程度たまっているとホリィが忠告してくれることがある。仕事や修行、探検などによって蓄積され、休養や大会出場、アイテムの冬美草によって解消される。
- アイテムのひかり石を持っていると月の頭に疲労が少し減少する。
- 寿命
- 隠しパラメータであるが、ホリィが何回か残りの寿命の目安を教えてくれる。初期寿命には個体差があり、例えばドラゴンは短くプラントは長い。
- 寿命は毎週少しずつ減っていくが、疲労度やストレスが貯まった状態ではより早く寿命を消費する。また大会に出場したときも寿命を多く消費する。
- 体型
- 隠しパラメータであり、モンスターの外見から判断するしかないが逆に言えばモンスターの外見以外には影響を与えない。
- モンスターの年齢に応じて、「体全体に対する頭の大きさ」などが変わることもある。
- アイテムのバリアメを与えると太り気味になり、ヒル草を与えると痩せ気味になる。
- まじめ度
- 隠しパラメータでありステータス画面上には表示されない。仕事や修行の成功率やそのときの能力の上昇率に影響する。種族ごとに固有の値であり育成中に変動することはない。
- またまじめ度が高いモンスターほどストレスが貯まっても逃げ出しにくくなる。
- 潜在能力
- 隠しパラメータでありステータス画面上には表示されない。育成中に変化することはない。モンスター市場でもらったモンスターやCDから再生した直 後のモンスターはこの値が必ず100に固定されているが、合体させたあとのモンスターは合体させる前のモンスターの潜在能力や合体時の相性によって潜在能 力が高くなる。最大値は150。
- 潜在能力が高ければ高いほど仕事や修行のときの能力値の上昇率が上がる。ただし潜在能力を上げすぎるとバグを誘発することがある。
- ガッツ回復速度
- 隠しパラメータでありステータス画面上には表示されない。バトル中にガッツが回復する速度(ガッツについては後述)。正確にはガッツを30回復させるのに必要な秒数を表す。
- 種族ごとに固有の値であり育成中に変動することはない。最も早いのはミントとベニヒメソウの6、最も遅いのはドラゴン系のモンスターの19である。
- 人気
- バトル中のクリティカルヒット(後述)の発生確率に影響する。初期値は0で最大値は100。大会に出場して活躍することによって上がる(下がることもある)。
- グレード
- モンスターのグレードにはE、D、C、B、A、Sの6段階がある。FIMBA公式戦で優勝することによってそのモンスターのグレードが上がる。